Share

第12話 富裕層家庭の事情

last update Dernière mise à jour: 2025-11-18 15:00:00

私がボーッとしていたから、

「あっ、そりゃあ驚くよな」と言いながらも陸人さんは、話を続けた。

陸人さんには、4歳上にお兄様がいらっしゃるようで、同じグループ会社の総合金融事業部門に就職され、現在は社長をされているようだ。

なので、お兄様が後を継ぐものだと思っていたから、陸人さんは、お父様の後に続けとばかりに、医師になる為の勉強をし、本当に医師として働いていたのだと言う。

──え? え? また驚く項目が増えた?

まだ、私の頭の中は、混乱していた。

「え?」と言って固まると……

「24歳まで6年間大学の医学部で勉強して、病院で4年間医師として働いてた」と言っている。

「え────! 本当にお医者様だったの?」

「うん」と、にこやかに笑っている。

頭が追いつかず、ようやく少しずつ理解してきた。

驚き過ぎて、私は目をパチクリさせていた。

「あ、だから私が倒れた時……」と言うと、

「うん、すぐに親父の病院へ運ぼうかと思ったけど、スヤスヤと眠ってるようだったから」と笑われた。

──親父の病院? お父様が働いている病院のことかな?

一般の人なら目の前で人が倒れたりしたら、怖くて念の為に救急車を呼んで病院へ連れて行くはずだと思っていたから。

「あ、そうだったんだね……ちなみに何科の?」と恐る恐る聞いてみた。

「内科」

「あっ、そうでしたか……」と私は、なぜか敬語で話していた。

──きっと人気の有るお医者様だったんだろうな

「ハハッ、で、俺が28歳の時、お爺ちゃんがもう引退したいから俺に後を継いでほしい! って言うから」

「医者を辞めて、会社に?」

──それも勿体ないような……あ、でも大会社だし……どっちも良いのか……贅沢な悩みね


Continuez à lire ce livre gratuitement
Scanner le code pour télécharger l'application
Chapitre verrouillé

Latest chapter

  • 婚約者に裏切られ、親友にも裏切られた私が後に掴んだ幸せは…   【番外編】陸人の過去愛②

    [真実] ──1か月後 帰国し、ようやく再会出来た。 1か月ぶりに見る里香は、益々色気を増し、いい女になっていた。 「抱いて」と、甘える里香に溺れて行った。 そして、当時住んでいたマンションで、 「一緒に住まないか?」と、言ったが、 「親と同居してるから、それは出来ないの」と言われた。 何か親御さんに事情があるのかと思っていた。 そして、しばらくすると、 月に2度ほど、週末には泊まって帰ることが出来るようになった。 最初はそれでも良かった。 でも、恋人同士なのに、会いたい時に会えないと言うまどろこしさ。 ──なぜだろう そして、30になった頃、 俺の仕事も忙しさを増し、ショッピングモールを増やし、それがどんどん成功して行った。 ようやく認められて、社長というポジションに就くことになった。 その頃、俺は里香との結婚を決めていた。 でも、里香に結婚の話をしても、あまり嬉しそうではない。 少し可笑しいと思いだした。 里香ももう32歳になるのに、まだ結婚したがらない。 常に、 「私が貴方を社長にしたのよ!」と冗談を言うほどなのに、それ以上は求めない。 そして、ある日、 里香がお風呂に入っている時、里香のスマホが鳴った。 〈和斗〉と言う表示。 ──和斗? 誰だ? まさか、他にも男が居るのか? と、思い始めた。 里香がお風呂から出て来るのを待って、

  • 婚約者に裏切られ、親友にも裏切られた私が後に掴んだ幸せは…   【番外編】陸人の過去愛①

    [元カノは、既婚者] 「陸人、今夜は帰るわね」 「今夜もだろう?」 「次は、泊まるから」 そう言うと、またベッドに戻って来て、優しく口づけをして、俺の心を離さない。 「またね」 里香は、いつも、そう言うと俺の部屋から出て行った。 何度も怪しいと思っていた。 どうして、恋人なのに、週末の夜、たまにしか一緒に過ごせないんだ。 ──おかしい…… 里香との出会いは、俺が医者を辞め、祖父の後を継ぐ勉強の為、アメリカに赴任していた頃だった。 医者を辞めてすぐは、東京の店舗へ行き、まずは現場の仕事を把握しなければと、下積みをした。 そして、半年後、アメリカへ行き海外事業を学んで来い! と言われ渡米した。 祖父は、俺が生まれる1年前に、スーパーマーケットをもっと便利に大きくする為、日本で初めてショッピングモールを完成させていた。 そこから、ぐんぐん成長させ、あちこちのスーパーマーケットを吸収合併させ、店舗数を拡大し、 その後も少しずつショッピングモールを増やしていったが、他社も真似をするようになり、同じようなショッピングモールを建設し始め客足は、分散するようになっていったようだ。 俺は、アメリカで現地の人と共に、経済の勉強をしながら、あちこちの店を見て回っていた。 あと1か月したら、ようやく日本に帰れる そんな時、たまたま友人と海外旅行に来たと言う里香に出会ってしまったのだ。 OL同士2人で、のんびり久しぶりの休暇を楽しみに来たと言っていた。 「すみません」と、カフェで隣りから話しかけられ、 「はい」と言うと、 「良か

  • 婚約者に裏切られ、親友にも裏切られた私が後に掴んだ幸せは…   【番外編】卓人とのこと、美緒とのこと

    [卓人とのこと] 私と卓人は、同じ会社の同期。2人とも大学を出て就職したので、22歳だった。卓人は、営業部に配属。私は、食品開発部に配属された。ずっと食品開発に関わりたいと思っていたので、念願叶って嬉しかった。卓人の存在は、知っていたが、たくさん居る同期のうちの1人だという認識だった。毎年、年末に『同期会をしよう!』と音頭を取って幹事をしてくれる山里くんという人が営業部に居て、その人を手伝って一緒に幹事をしてくれていたのが、卓人だった。卓人は営業部だから、話術には長けていた。私は、最初、年末の仕事が忙しく正直、同期会に参加する時間が取れるかどうか? と思っていたが、卓人に上手く説得され参加させられたのだ。参加すれば皆でワイワイ出来るので、楽しかった。同期で仲良くしている美鈴を誘って一緒に参加した。それ以来、最初は渋っていた同期会にも結局、毎年参加することになり、その度に卓人は、人懐っこく話しかけて私たちを楽しませてくれていた。当然会社で会っても話しかけてくれたりして、どんどん意気投合して行ったのだ。3度目の同期会の帰り、「また、来年もしような」と言われ、「うん、そうだね」と答えると、「来年は、俺の彼女として参加してよ」と言われた。「え?」私は驚いた!隣りに居た美鈴が、「ハハ、来年まで待てない〜」と茶化し、「うん、そうだよな。同期会は来年までないけど、俺たちは、今日から恋人として始めてくれませんか?」と卓人は言った。息を飲んで卓人と美鈴が私の返事を待っていた。「えっ? あっ……はい! よろしくお願いします」と私は答えていたのだ。「良し!」パチパチと美鈴にも拍手され、まだ近くに居た同期たちにも知れ渡り、私たちの交際は始まった。最初は、本当に楽しかった。私は、学生の時以来、社会人になって初めての彼氏だったから浮かれていた。

  • 婚約者に裏切られ、親友にも裏切られた私が後に掴んだ幸せは…   第73話 この幸せをありがとう

    ──2年後 私は、また出産していた。 「オギャーオギャー」 第2子は、元気な女の子だ。 命名 久慈 萌愛里 「可愛い〜ありがとうな」と、また喜んでいる陸人さん。私は、 「女の子も欲しかったから嬉しい」と言った。 変わらず私は、リモートで仕事を続けていた。 しかし……子どもが2人になったので、ちょっと目を離した隙に、キッチンが大変なことになっていた。 「!! えっ?」 湊士がキッチンの床で、小麦粉を頭から被って、粉だらけになって遊んでいた。 「ふっ、ハハハハッ、湊士〜真っ白だね〜」 「うん」と笑っている。 思わず、陸人さんにリモートを繋いで…… 「貴方の息子さん、今から開発の手伝いをしてくれてるわよ!」と、見せてあげた。 『あ─あ、ハハハハッ 天才だな』と笑っている。 「ダーリン、早く片付けに帰って来てね〜」と手を振る。 「パパ」と呼んでいる湊士。 『は〜い、待っててね〜』 家族を大切にしてくれる旦那様、とても愛を感じる。 『ベビーシッターさんに来てもらえば?』と言ってくれるが、子どもの日々の成長をずっと見ていたい! と言う思いが有り、家政婦さんに、昼間だけ家事をお願いしてい

  • 婚約者に裏切られ、親友にも裏切られた私が後に掴んだ幸せは…   第72話 家族

    すると、社長が、 「おお、久慈さん! 良かったですね、ご懐妊ですか? 頑張りましたね、おめでとうございます」と言ってくれたが、 なぜか社長が言うとセクハラに聞こえる。 ──『頑張りましたね』は、いらないっつうの! 私は、社長とは合わない! と前々から思っていたので、どうもカリカリしてしまう。 妊婦には良くない。 帰って陸人さんに話すと、 「う〜ん、そっか。菜月! そろそろ【バロン】に来るか?」と言った。 「え?」 私は、驚いた。 そして、更に翌日、 お昼休みに、また陸人さんが私の会社に来た。 『キャー!』と、廊下がザワザワし始めた。 ──来た! すぐに分かる…… コンコンコン 「こんにちは〜」 「「「「「こんにちは」」」」」

  • 婚約者に裏切られ、親友にも裏切られた私が後に掴んだ幸せは…   第71話 ついに…

    陸人さんは、ゆっくりと箱から検査薬のスティックを取り出した。 ──!! 「あっ!」 「2本! 菜月! 線が2本あるよ」と言う陸人さん。 「うん」 「やった〜!」と、私をギュッと抱きしめて喜ぶ陸人さん。 私の目には、既に涙がいっぱいで、今にも溢れそうになっていた。 私たちは、この瞬間をずっと待ち侘びていたのだもの。 実は、2人で決めて解禁してから、ハワイ挙式・新婚旅行に、日本での挙式披露宴が終わっても、妊娠の兆候は見られないまま、仕事が忙しくなっていたのだ。 その間も生理が来るたびに、 「あ〜また出来なかったんだ」と落ち込んでいたのだが、陸人さんは、 「今は、仕事が忙しい時期だから、神様が『まだ今じゃない!』って言ってくれてるんじゃないのかなあ?」と、慰めてくれていたのだ。 3月14日には、私は29歳になった。 だから、30歳になる前に子どもが欲しかったのだ。半ば諦めかけていた。 なのに、この子の出産予定日は、12月5日だ! 陸人さんが、すぐにアプリで計算してくれた。

Plus de chapitres
Découvrez et lisez de bons romans gratuitement
Accédez gratuitement à un grand nombre de bons romans sur GoodNovel. Téléchargez les livres que vous aimez et lisez où et quand vous voulez.
Lisez des livres gratuitement sur l'APP
Scanner le code pour lire sur l'application
DMCA.com Protection Status